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「人見知りってあって当たり前」人見知りと脳の働きの関係

ダンス初めてで体験レッスンに来た子どもで多いのが人見知りのお子様。

今回は、人見知りと脳の働きの関係について考えてみました。


人見知りについて

スクールで小学生低学年のキッズや幼児のダンスクラスを担当しているため、お習い事はじめてのお子様を迎える機会も多いことから、以前より幼児や学童期の「人見知り」について考えていました。


また、最近、同じダンスインストラクターの友人からも「人見知り」が強い体験のお子さんの相談を受けたこともあり、改めて「人見知り」について考えてみたいと思います。


以前、このブログやスクールのSNSなどでも、「人見知り・場所見知り」の「対処法」についての記事は書きましたが、今回は、「人見知り」そのものについてしらべたり考えたことを書きたいと思います。


まず、「人見知り」は知らない人に対する恐怖心からくるものだってことは誰でも想像はつきます。


では、恐怖心って何でしょうか?


恐怖心といった情動を認識するのは、脳の扁桃体とよばれる部位です。

人間ばかりではなく動物のほとんどにあるものです。

動物は恐怖というものに敏感になって、自分の身の危険を察知して、危険を回避する行動をとります。

これは、小動物になればなるほど恐怖心が優位になりますよね。動物は安全に生きようとするのが本能的に備わっています。


話はそれますが、寝ているときに時々夢を見ますよね。これは、脳が寝ていても扁桃体が働いている状態だそうですよ。


扁桃体は記憶の貯蔵庫から図書館の受付の人みたいに記憶を引き出す仕事もしているそうです。怖い夢を見ることが多いのも、この扁桃体のいたずらによるものだそうですよ。

怖い夢でなくても、扁桃体が記憶貯蔵庫から記憶の本を出し入れしているそうです。


話を戻します、、、。


また、高等な動物になればなるほど、前頭葉が発達していて、扁桃体で感じ取った恐怖心を、これまでの経験や学習した記憶や知識で危険でないと判断すれば安心したり、興味を持って接近する行動をとります。


前頭葉が未熟な乳幼児期や学童期の子どもが人見知りをするのは特別ではなく、成長段階の当たり前なことだということがわかります。


幼い頃から多くの親戚・友人と接してきたという経験から人見知りがしにくい子も多くいます。


平成25年に科学技術振興機構が発表した研究によると、赤ちゃんでも人見知りが強い子ほど、他人に対する恐怖心とともに、他人に接近したいという気持ちも強いとして、相手に近づきたい「接近行動」と怖いから離れたい「回避行動」が混在した「葛藤」状態である「人見知り」が赤ちゃんにもあることを発見しました。


「近づきたいけど、あんまりよく知らない人だし、近づけない、、、」って人見知りの子は、考えていることが多いようですよ。


ダンスインストラクターとして、習い事がはじめてのお子様がダンスのレッスンに来た時など、

「あまり良く知らない人」を解消して、「この人は安全な人なんだ」って認識してもらうことだったり、「良く知っている人」って認識されるまで時間がかかりますが、「お母さんみたいに信用できる人」って思ってもらえるとレッスンへのスムーズな参加が期待できそうですね。

自己紹介は当然大切ですし、自分のことを知ってもらうことやどんな事をやるのかってことをわかってもらうこと、、、

伝えるっていう地道な作業がとても大切ですね。